グループ・ダイナミックス事典
日本グループ・ダイナミックス学会では、『グループ・ダイナミックス事典』を編纂しました。本事典は、理論と実践を架橋する視点から、現代社会における集団・社会現象の理解と課題解決に資することを目的としています。
「刊行にあたって」より抜粋
人類は集団で生活することによって厳しい自然環境に適応しつつ生き延び、進化の道を歩んできた。アリストテレスをして「社会的動物」と言わしめた人間に備わる社会性の解明は、人間たちが集団で生活し活動する様子に注目するところから始まると言って良いだろう。集団における人間の心理や行動を研究対象とするグループ・ダイナミックスは、人間の社会性を科学的に探究する学問として発展してきた。グループ・ダイナミックスは、ドイツで位相幾何学(topology)の研究を行なっていたK.レヴィンが、第二次世界大戦中にナチスの迫害を逃れてアメリカに渡り、心理学へと研究の幅を広げる中で提唱するに至った学術領域である。(中略)グループ・ダイナミックス事典を編纂するに当たって、取り上げるべき項目を洗い出したうえで、レヴィンに始まる研究の歩みを踏まえて、解説する項目を、社会的課題の解決に関するものと理論的研究に関するものの2つのグループに分けた。本事典において前者は「現象編」、後者は「理論編」として、2部構成としている。現象編で取り上げるべき項目は、時代と社会の変化を反映して多岐に渡っており、また他項目と密接に関連する関係にあることも多い。最近になって急速に関心を集めるようになった項目も少なくない。項目の捉え方次第で、類別すべきクラスターが異なるように考えられることも珍しくなく、多種多様な項目を、関連の深いものたちで一つのまとまり(クラスター)に整理していく作業は容易ではなかった。項目どうしの関連性を考慮して、関連の深い項目どうしを示す工夫も取り入れながら作業を進め、全体を構成するに至った(後略)
編集委員長 山口裕幸(京都橘大学総合心理学部教授)
構成の特徴
現象編:現代社会の諸課題(政治、災害、ネット社会、産業、教育など)
理論編:集団・文化、対人関係、態度・認知、方法論、隣接領域
全162項目を体系的に整理
詳細につきましては以下のパンフレット、出版社公式ページをご覧ください。